だしソリューション Vol.10 | マエカワテイスト株式会社 | 醤油の名産地播州・世界文化遺産姫路城の麓から歴史と美味しさをお届けします。

DASHI SOLUTIONだしソリューションvol.10

コロナ時代のバランスフード

●「クリーンラベル」

　「Clean Label」(クリーンラベル)は、「出所の明確な、身体に良いとされる原材料を使用する」という世の中のトレンドです。
欧米を中心として確立された極めて重要なトレンドとなっています。
さらに、クリーンな原材料を使用する事に止まらず、「原料情報」をクリアに伝える事が重要であるという「クリアラベル」というトレンドにも広がっています。
Innovaの調査によると、世界の３分の２の消費者が「自分に理解できない原材料を使った食品」を避ける傾向にあるそうです。
企業は周知の原材料をどこでどのように作られたのかを分かりやすく提示する事が大切となっています。
例えば、最近話題となっている「代替肉」「代替魚」の原材料についてどれほど周知されているでしょうか。

●「ストーリーテリング」

　「Story telling」(ストーリーテリング)とは、食品の背景にある企業の物語です。
世界の消費者の５６％(Innova調べ)の方がブランドの背景にあるストーリーが購買決定要因に影響すると答えています。
売り手は食品情報を、単なる原料情報として伝えるのでは不十分であり、いかに、魅力的な「ストーリー」に乗せて語れるかがこれからの販売促進のカギとなって来ます。
消費者の知りたい「原材料情報」だけでなく、「健康面でのベネフィット」「サステナビリティの取組み」などを独自の「ストーリー」として組み立てる事により信頼を勝ち取り、長期的には企業ブランドの確立に繋がる様に思います。

●「バランスフード」

　今後は、弊社独自の「バランスフード」の考え方を広めて参りたいと考えております。
「バランスフード」とは、長期的に食生活をクリーンでバランスの取れたものにする事で、心身ともに健康な生活の実現を目的とするものです。
トクホやサプリメントは、通常の食事で足りないものを補助するという考えですが「バランスフード」は、食事自体の栄養バランスを考え、免疫力を高め、心身ともに健康な生活を実現するものです。
新型コロナの影響でメンタル的にも不安定な人が増え、健康や衛生面の意識が高まっています。
このような時代にこそ、「バランスフード」が分かりやすく、実践しやすいのではないでしょうか。
弊社では、天然だしにより「バランスフード」のお役に立つことを目標として、取り組んで参ります。

感謝
マエカワテイスト株式会社
前川隆嗣

Dr.Toshi(ドクター・トシ)の
ミニ講座 Vol.82

シイタケ登場

前回までこんぶとかつお節の話をしてきたけれど、次は何がいいかな。

シイタケについて教えてください。

よし、シイタケについて話をするね。
シイタケはキノコの一種で、日本だけではなく、中国や韓国でも食用に栽培されているんだ。
英語でも「シイタケマッシュルーム」と呼ばれているよ。

スーパーでよく見るのは乾シイタケと生シイタケですね。

そう。シイタケは傷みやすいので乾燥させると保存性がよくなる。
とくに高温乾燥が良いと言われているんだよ。
高温によってより多くのうまみ成分や香り成分ができる。
生のシイタケは９０％以上が水分だが、乾シイタケの水分は１０％位になり、いろいろな有効成分も凝縮されているよ。
さらに天日乾燥、つまり日に当てて干すことによってビタミンDの量が増えるんだ。

どうしてですか？

シイタケの中にあるプロビタミンD（エルゴステロール）に紫外線があたるとビタミンDに変化するんだよ。

なるほど。

このほかの特徴的な成分としては、食物繊維だね。

どのような食物繊維ですか？

食物繊維には、水に溶けるものと溶けないものの２種類あって、シイタケは大部分が不溶性食物繊維だよ。
不溶性の食物繊維は消化管の中で水分を吸収して膨らむために消化管を刺激して、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にする。
このため便秘の改善や予防に効果があるんだね。
また有害な物質を吸収して便と一緒に排泄することもできるんだよ。

今まで気が付かなかったですが、優れた食材ですね。