だしソリューション vol.28 | マエカワテイスト株式会社 | 醤油の名産地播州・世界文化遺産姫路城の麓から歴史と美味しさをお届けします。

DASHI SOLUTIONだしソリューションvol.28

植物性乳酸菌と動物性乳酸菌

●植物原料と植物性乳酸菌

動物原料に代わる植物原料の話題とは少し異なりますが、乳酸菌も動物性や植物性と分けて呼ばれることがあります。両者とも「細菌」として分類されていますので、動物と植物の中間的な存在です。そのため、植物性乳酸菌は植物原料とは言えません。

●植物性乳酸菌と動物性乳酸菌

植物性乳酸菌は、胃酸や消化液などの過酷な環境に耐え、生きて腸まで届く可能性が高いようです。これに対して、動物性乳酸菌は、乳糖を主体として増殖するため他の糖では、増殖しにくい傾向があります。

●植物性乳酸菌のメリット

胃酸や消化液などの過酷な環境に耐えて、腸まで生きたまま届くため、機能性素材として注目されています。そして、それには腸の働きを整える効果があります。植物性乳酸菌は、みそ、醤油、漬物、海藻などから見つかり、生命力の強い乳酸菌です。

感謝
マエカワテイスト株式会社
前川隆嗣

Dr.Toshi(ドクター・トシ)の
ミニ講座 Vol.100

アミノ酸のうま味

たんぱく質には味がないが、たんぱく質が分解されアミノ酸になると味があることを話したが、覚えているかな。

はい、代表的なのがグルタミン酸で、もっともよく知られているうま味成分です。

そうだね。

昆布のうま味成分として見つけられました。

グルタミン酸以外のアミノ酸にも味があり、食品の特徴になっているんだよ。

どんなものがあるのですか。

うま味を感じるアミノ酸としては、グルタミン酸の他にアスパラギン酸があるんだ。

アスパラガスに似ていますね。

そのとおりで、アスパラガスから見つけられたものだよ。ちなみにグルタミン酸は小麦のタンパク質であるグルテンから見つけられたのでグルタミン酸と呼ばれているんだよ。

そうですか。

この2つのアミノ酸はうま味成分としてのみでなく、植物にもっとも多く含まれているので、含量を植物の成長の指標としても利用しているんだよ。

重要なアミノ酸ですね。

昆布にも含まれているんだ。

それで昆布は美味しいのですか。

昆布に含まれているアミノ酸の約15%がグルタミン酸で、約10%がアスパラギン酸なんだ。そしてこの2つのアミノ酸を合わせると、約3g（まこんぶ100g当たり）含まれているんだよ。

そんなに含まれているのですか。

アスパラギン酸は豆やかつお節にも多く含まれ、トマトのおいしさもこれらのアミノ酸が決めているんだよ。

そうですか。

トマトは赤く完熟すると、糖質が増えると共にアミノ酸も増えおいしさが増強してくるんだ。グルタミン酸は約0.2g/100gになるんだ。とくにグルタミン酸とアスパラギン酸の割合が４：１の時にもっともトマトらしいおいしさになると言われているんだよ。

なるほど。

料理に使われているドライトマト（100g）では、水分がなくなるのでグルタミン酸4.5g、アスパラギン酸2.0gと、昆布以上にうま味成分が含まれているんだよ。

すごいですね。

それから、アスパラギン酸は熱に弱いので、茹でる時は短時間がいいね。

分かりました。

そしてアスパラギン酸には疲労回復効果や美肌効果も知られているんだよ。

隠れたパワーですね。

ついでにグルタミン酸には脳の活性化やエネルギー産生効果があるんだよ。

良く分かりました。