だしソリューション vol.20 | マエカワテイスト株式会社 | 醤油の名産地播州・世界文化遺産姫路城の麓から歴史と美味しさをお届けします。

DASHI SOLUTIONだしソリューションvol.20

栄養ドリンクの裏側

●栄養ドリンク

いわゆる栄養ドリンクは、それぞれ「有効成分配合」により消費者の心理をしっかりと掴んでビジネス的には成功しています。
しかし、気になる事があります。
それは原材料に使用されている「添加物」です。
医薬品の場合は食品とは全く異なった表示方法が取られています。

●有効成分と添加物

有効成分は大体的にPRされていますが添加物についてはあまり積極的に説明されていません。
有効成分や添加物のメリットとデメリットを比較して選択していく時代になっている様に思いますが、メリットが強調されてビジネスされているのが実態ではないでしょうか。
例えば、「安息香酸Na」や「pH調整剤」などたくさんの気になる添加物が配合されています。

●商品名より原材料名

食品に限らず、サプリメントや医薬品においても商品名より原材料名で選択されることをお勧めいたします。
表の商品名ではなく、裏側の原材料名を確かめることが一生の健康についてメリットのある結果に繋がるように考えています。
選択の時代に皆様が元気で幸せな生活を謳歌されることを願って止みません。

感謝
マエカワテイスト株式会社
前川隆嗣

Dr.Toshi(ドクター・トシ)の
ミニ講座 Vol.92

グアニル酸

シイタケのうま味を覚えているかな？

はい、グアニル酸です。

よく覚えているね。

もっと知っています。これは核酸系のうま味で、カツオに含まれているイノシン酸と同じ化合物です。

その通りだよ。うま味成分は、アミノ酸系、核酸系、それから貝類に多く含まれる有機酸系に大別されるんだ。カツオには核酸系のイノシン酸がたくさん含まれ、グアニル酸もあるね。しかし、シイタケにはグアニル酸はたくさんあるが、私が測定した結果ではイノシン酸は含まれていなかったよ。

食品によって成分が異なっているんですね。

代表的なうま味物質として知られているイノシン酸、グアニル酸、そしてアミノ酸の一つであるグルタミン酸を「三大うま味成分」とも言うんだよ。

なるほど。

グアニル酸がたくさん含まれている食材としては、キノコ類、ノリ、ドライトマト、ホタテ貝、ウニどが知られている。キノコ類としては、シイタケの他、ポルチーニ、エノキタケ、エリンギ、ブナシメジなどに含まれているんだ。

いろいろなキノコにうま味成分が含まれているのですね。

このほか酵母菌にもうま味成分がたくさん含まれているんだよ。

酵母エキスのことですか。

そう、詳しく言うと酵母の有用な成分を自己消化や酵素、熱水などの処理を行うことにより抽出されたエキスのことだ。ちょっと難しくなるが、一般的にはまず酵母の核酸（RNA）からアオカビの酵素でグアニル酸とイノシン酸をつくり、さらに麹菌の酵素ですべてイノシン酸に転換しているんだよ。

結果として、イノシン酸が沢山出来るのですね。

そうだね。そしていろいろな食品に使われているね。

はい、食品パッケージの一括表示に書いてあるのを見たことがあります。

以前「イノシン酸」と「グルタミン酸」の相乗効果を紹介したが、「グアニル酸」と「グルタミン酸」も相乗効果が知られているんだよ。

なるほど。食材を上手に組み合わせて食べると、より美味しくなりますね。また少し賢くなりました。

おまけに、料理のことだが、キノコは冷凍にしてから使った方がうま味が増すよ。

本当ですか。

冷凍すると、細胞が壊れて、細胞に含まれているうま味成分や酵素が出てくる。グアニル酸が3倍にも増え、うま味や栄養価も高くなるんだね。

すごいですね。

使うときは凍ったまま調理するといいね。解凍するとうま味成分が逃げてしまうので。

良く分かりました。有難うございました。